2019.09.19 (木)
《スマトラ更紗》のお話 by きらな
今日は 9月10日(火)に開催されました《勉強会》から・・
毎回 岡本先生が 《ちょっと気になっている世界》を覗いてみようと
その方面のエキスパートの方々を講師にお迎えし 開催しています。
素敵なインドネシア・バティック(更紗)のお店 KIRANAの落合祥子さん
今、消えつつある昔ながらの素晴らしいジャワ更紗を現地で作らせて
らっしゃいます。大好評だった第1回目《ジャワ更紗》に続き第2回目は
《スマトラ更紗》のお話を伺いました。
『スマトラ島にはジャングルがあり少し野蛮なイメージがあると思いますが
ジャングルがあるから発展しなかった
⇩
発展しなかったからこそ古代から独自の染色文化を残すことができた
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生きた博物館と言われる所以となる・・』と落合さん
『実は世界有数の染色文化を誇っているんですよ。そして パリコレの多くの
材料がスマトラ島からもたらされているの。』
えっ〜 そうなの?? 全然、知りませんでした・・
今回 お持ち頂いた御品は どれも100年位前のもので博物館クラスの物ばかり
この美しい布達は《ジャンビ》と
呼ばれるバティック(更紗)
インドの影響を受けた文様、
茜色と藍色を中心に染められています。
『ジャンビはバティック(更紗)の中で
1番ユニークな存在、南蛮船によって
日本に渡ってくるようになってからは
茶道でもっとも注目され愛好家も多いの。
美しい袱紗などに仕立てられ
茶人からとても愛されてます』
そんなジャンビの中で岡本先生が思わず
手に取って見ている袱紗、
とっても気になるよう・・♡
岡本先生Facebookより
『100年以上昔の博物館にあるような更紗を見せて頂きながら
更紗の歴史を少しずつ学んでいます。そしてフランスの布の
歴史はこれ無しでは語れません。』
こちらは《印金更紗》
各地で王侯貴族のステイタスシンボルとして金を施した
印金更紗は特に珍重されていた品儀礼用衣装や婚礼衣装として
着用されたのだとか・・
『布は特別なもの 大切なもの 権威のシンボルだったんですよ』と
熱く語る落合さん
『多民族によって構成されるスマトラ島、それぞれの民族が
独自の文化の中で個性的な素晴らしい伝統布を古代から
作り続けてきました。現代に至るまで金糸・銀糸の素材を
もとに多様な布が作られてきた理由にはスマトラ島で金が
採取された事にあります。』
支那絹
中国より輸入し染色
こちらの木綿布は
ヨーロッパから輸入し染色
とても貴重な品々、100年以上前のもので縁っこがボロボロになってます。
『スマトラ島の染織は極めて多様、素晴らしい文化と技法が受け継がれてきましたが
現在では後継者不足や材料不足、混乱した社会状況により衰退が著しく
かつてのような素晴らしい品は入手困難になってきています』
粗悪な品をバティックとして売る悪〜いお店も多いと悲しそうに語る落合さん
『本物をじかに見て 触れて バティックの素晴らしさを知って欲しい』
その想いを伝えきれないお話、この続きは 来年春頃 第3回目を計画中 どうぞお楽しみに!
《お知らせ》
美しいバティック(更紗)をこよなく愛する落合祥子さんのお店《KIRANA》
実は毎週金・土・日の3日間限定で ティールームを開いてらっしゃいます。
美味しいお茶を頂きながら 実際に更紗を手に取って見せて頂く事もOK。
感動する程 とっても素敵な空間なんですよ。是非、遊びに行ってみて下さいませね。
名古屋市千種区千種1−20−4 TEL 052−731−8805(10:00〜17:00)
投稿情報: 08:30